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「“自ら育つ”を信じて待つ!」を年間保育テーマに掲げたのは2020年度です。
2021年度では子どもの姿をとらえて自分づくりを支えるために、大人の育てる主体について学び・実践をしてきました。具体的には、私たち保育者の枠組みからではなく、子どもの姿から保育を創ろうと保育カリキュラムの立案の方法を子ども姿ベースにしました。
子ども姿ベースとは、子どもがなにをしたいのか、私たちに何をしてほしいと願っているのかを、子どもの姿から読み取りくみ取って、そこから保育のねらいを立てることです。
そのために昨年は、子どもの姿をとらえるために「善く観る」目と「善く聴く」耳を磨こう!を保育のテーマにしました。子どもの姿をありのままにとらえる共感的・応答的なかかわり合いを通してこそ、子どもの姿がありのままに見えてきます。観ること・聴くこととは、子どもたちと私たちの共同的な行為であるとして取り組んできました。
今年度は、その共同的な行為の前提として、保育者―子どもとの関係の質をテーマに学びあい実践していきたいと思います。アタッチメント形成による関係の質が、子どものこころに安心感の輪が育まれ、自ら育つ力を引き出していくと考えます。
子どもたちとの良好な関係形成に欠かせないのは、私たち保育者の敏感性の高さです。すなわち子どもの発しているサインに気づき、子どもの視点に立って子どものサインの意味を正しく読み取り、解釈して、タイミングよく子どものニーズに応える姿勢を持つことで、子どもにとって安定したアタッチメント関係を結びやすいのです。
保育は集団生活の場で、保育者が一人の子どもに対して個別に発する「個別的な敏感性」のみならず、子ども集団に対して発せられる「集団的敏感性」が重要になります。集団的敏感性とは、個々の子どもではなく、子ども集団全体に対する保育者の共感的・肯定的なかかわりや態度であり、親しみのあるやりとりを実践するとともに、集団全体を配慮して子ども同士の協調的なやりとりを促すものです。
ですから私たちには、保育者―子どもの関係でも高い敏感性を備えていることで親密で良好な関係をもつことと同時に、子どもたちが集団としても居心地のいい安心の場を作り出すという保育ならではの専門性も求められています。
個別的敏感性と集団的敏感性の双方を通して、子どものアタッチメント欲求に応え安心の基地や安全な避難場所の機能をもち、子どものこころのよりどころになるという役割が私たち保育者に求められています。保育者―子どもの個別的かかわりから集団で生活する場が安心できる場であり、見えない絆があるときに、子どもたちは安心感の輪から、周りに依存せず、一人で立つことができ、自ら育つ力が育まれると信じています。子どもたちの生活や発達を支えていくために、今年度は安心感の輪から育まれる保育を創っていきましょう!
引用参考文献 遠藤利彦編「入門アタッチメント理論」日本評論社
- 令和4年度 保育テーマ
「子どもの姿」を捉えるために、「観る」目と「聴く」耳を磨こう! - 子どもたちが自ら育つために、子ども理解を深めるために
- 令和3年度 保育テーマ
子どもの姿をとらえて自分づくりを支えるために
自ら輝く“育ち”ד育てる”大人の主体 - 寄り添うことと離れて見守るかかわり合いへ
- 令和2年度 保育テーマ
子どもの自分づくりの育ちを支えるために
“自ら育つ”を信じて待つ! - 自己と他者を信頼して賢く生きるひとになる
- 令和元年(平成31年)度 保育テーマ
子どもの意欲×大人の働きかけという相互のかかわりを軸に
おもしろがりをとことん! - 子ども自らの意欲・好奇心・関心から創造性を引き出す!
- 平成30年度 保育テーマ
子どもの興味・関心からどばどばと『おもしろがりをおもしろがる』 - 子どもが自ら観て聴いて感じる多様な経験を通して気づき・考え・学ぶ「私」になるために共鳴する大人の存在が大切!
- 平成29年度 保育テーマ
「みんなちがってみんないい」を起点にして
『ごちゃまぜから バチバチ★ ドバドバ』 - 子どもたちの将来価値を見据えて、違いを包み込んで変化を面白がろう!
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やってみよう!垣根を取り払い、混ぜ込めば、無限大の可能性
『ごちゃまぜからドバドバ』 - 子どもひとり一人の生きる力を引き出すのは、しなやかにおもしろがるワクワク!
- 平成27年度 保育テーマ
「しからない・せめない・まかせることで一人ひとりの子どもの自尊感情を育む」 - 『善く観る×善く聴く=共感と対話』を実践することを通してつねに自己の心を整え、ぶれないしなやかな“ひと”になろう!
- 平成26年度 保育テーマ
「善く観る × 善く聴く = 共感と対話」 - 子どもの成長の根と希望の種を育む“ひと”になろう!
- 平成25年度 保育テーマ
『おもしろがるときめき×おもしろがるひらめきが響きあう』 - かけがえのない今を生きる子どもたちとわくわくどきどきの未知の物語を創ろう!おもしろがることの積み重ねを通して、生きる喜びがわきます。
おもしろがることの経験を、昨日と今日を明日につなげていくことで、明日に対する期待が希望になります。
子どもを育てるとは、ひとり一人の子どものなかに生きる喜びと希望を育てることだと思います。そして、そこにはひとり一人のかけがえのない育ちの物語が生まれます。私たち保育者の仕事は、子どものなかにおもしろい物語を対話と共感を通して創ってくことです。そんな思いと願いを、平成25年の保育テーマに込めました。
- 平成24年度 保育テーマ
『Being with』 - -子どもがひとに“なる”を芽吹かせる保育を目指して-
子どもは保育者に受けとめられている子とも通じて、この人と一緒だと自分らしくいられる(being with)という感覚に近いものを感じる。そこから、自分らしくあることが認められている気持ちになり、「なる」へ自ら向かう力を生み出し、保育者の期待する「なる」の姿に通じていくのです。
- 平成23年度 保育テーマ
『ひとり一人の子どものこころの中に宝を探す』 - 子どもは一人前の人間として自己選択でき、物事を理解し、自分はできるという自己肯定感を持つひととして生きたいと求めています。「今」の子どもたちの求めに適切に応えていくことで、子どもたちの現在が充実し、未来に向けてありたい姿を明確に描いていく力を育んでいってほしいと願っています。
- 平成22年度 保育テーマ
『喜びの保育の展開-子どもの「!」や「?」に応答しよう・引き出そう-』 - 瞳を輝かせた子どもの発信する「おもしろそう」「どうして」「なんでだろう」という「!」や「?」を受信し応答する関係の中で、子どもの豊かな心の躍動に寄り添うことはとても大切なこと。
- 平成21年度 保育テーマ
『喜びを分かち合うーJoy-Joyのかかわりあい』 - 子どもが喜んでいることを保育者自身も一緒に喜んで、お互いが喜びの感情でいっぱいになる、そんな喜びと喜びの関わりあう保育を大切に。人とより良いコミュニケーションを持続させ、親密な人間関係を築いて、幸せを実感できるように生きて欲しいと願っています。
- 平成20年度 保育テーマ
『子どもたちが瞳を輝かせるような面白い保育の展開』 - 子どもたち一人ひとりが、自分で考え、自分で判断して、自分で問題解決できる。そして、自分で責任を持つことができる、そんなひとに育って欲しいと願っています。
- 平成19年度 保育テーマ
『こころを開く、聴く、伝える』 - 私たち大人が素直にこころを開き、子どもの気持ちをこころで聴き、こころを込めて愛情や気持ちを伝える。受信力と共感をみがきます。
- 平成18年度 保育テーマ
『かけがえのない一人を大切に』 - 性格・個性・発達など一人ひとりみんな違う、かけがえのない子供たち。
- 平成17年度保育テーマ
『肯定的ストロークは魔法の粉』 - 自分は自分でいいという自己肯定感は成長の力。