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まちをつくっちゃおう!プロジェクト スタッフコラム泣き虫な自分との葛藤を乗り越えて消防士になった!!

近藤未来(久地園)

消防士体験面談の中で、何度か仕事に迷っていましたが、警察から消防士に志望を変え、そこから変わることなく消防士の仕事について調べ始めるKくん。パソコンや本を用いて消防士の仕事内容を調べ、消火活動だけでなく、パトロールをすることも仕事だと知りました。「パトロールは警察でもできるから、警察じゃだめなの?」と聞かれたときも、「警察のパトロールとは違うから、消防士でなければだめ!」と答えます。第2さぎぬま園にも1人消防士を志望する子がいて、何度かZOOMで繋がる機会を設けましたが、ZOOM初回は緊張のあまり、一言も発することなく終了してしまいました。しかし、終わってみると「これ教えてあげたほうがいいかな?」と、仲間を気にする姿がありました。まちプロ当日に向けて準備として、水消火器を借りに、一緒に高津消防署に向かいました。タイミングよく消防士の訓練の様子を見ることができ、保育者が話しかけても気が付かないくらい食いついて訓練を見ていたKくん。
しかし迎えた当日。
何度も練習してきた「おかしも」「消火器の使い方」を言うことができず…
挨拶もできないほど緊張してしまい、涙を流してしまいます。そこで少し保育者が彼と話をしました。
保育者「どうして泣いてるの?」    
K「・・・。」
保育者「緊張している?」 
K「うん」
保育者「もうやめる?やめてもいいよ」
K 考える
保育者「自分で決めていいことだから、考えて決めていいよ」
K 泣く
保育者「泣いたままだと仕事も続けられないからやめよっか」
K 首を横に振る
保育者「毎日一生懸命練習していたの知ってる。できるのも知ってる。だから、できると思うよ。」
やりたい気持ちもあるが、それ以上に緊張の気持ちが勝り、何もできなくなってしまっている様子でした。一度休憩をとることにし、保護者と一緒にまちを回ったり、食べ物を食べたりすると笑顔も増え、楽しんでいる様子が見えてきました。休憩後、自分から「やる。消火器の使い方を教えたい」 と言いに来ました。そして自分でお客さんに声をかけ、場所まで案内し、消火器の使い方をゆっくり丁寧に寄り添いながら教えていました。
次のお客さんも自分で見つけると、
K「消火器の使い方を知りたいですか?」
お客さん「教えてほしいです」
K「じゃあ教えます!こっちです」
このとき、彼から緊張は感じず、堂々と仕事をしている様子でした。時間ぎりぎりまで仕事をこなし、消防署から借りていた水消火器11本全てを使い切りました。やりきった!と達成感を感じ、全部できた!と嬉しそうな表情でした。まちが終わり、振り返りの中でも、「はじめはきんちょうしてないちゃったけど、たのしかった」と話していて、卒園式・謝恩会でも、自信を持ってできたこととして、みんなに堂々と発表していました。

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